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【地域創生】ゴミ拾いで文化体験 – 与論島にてトークンエコノミーの可能性を検証

2019.12.23

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POTAL

トークンエコノミーとは

トークンエコノミーとは、トークンと呼ばれる代替貨幣を用いて形成される経済圏のことを指す。一般的に円など法定通貨と同一レートで扱われることが多いが、法定通貨ではないため「ポイント」や「トークン」といった呼び方をされることが多い。地方創生の手段の一つとしてこれまでにあらゆるものが考え出され、日本の代表例としてはアトム通貨やさるぼぼコインが上げられる。また地方創生以外にも、消費促進のために割引券としての使われ方や、その地域やコニュニティー内のコミュニケーション促進の面で使われることもある。実際にコミュニケーションを促進し、地域の活性化を図った検証実験を、2019年の夏に鹿児島県の与論島で、ブロックチェーンのR&D(リサーチ&ディベロップメント)を行うスタートアップである株式会社PHIや株式会社Radixのメディア事業部CoinInfo、ヨロン島観光協会など多数組織にて共催された。

実証実験‐ゴミ拾いして文化体験!?トークンエコノミーの可能性

2019年8月25日~31日にかけて、鹿児島県の与論島にて、島限定の代替貨幣に見立てたトークン(以下、与論トークン)を用いて、与論島内でのコミュニケーション促進を図る検証実験を行った。株式会社PHIがブロックチェーン技術を応用して開発した「誰もがトークンエコノミーを形成できるアプリ『POTAL』」をあらかじめ個々人のスマートフォン内にインストールし、それを使用した。検証実験の内容としては一貫して日本円が介在されておらず、「いわゆるトークンエコノミー(地域限定通貨)が形成された世界」では実際にどのように変化し、導入した場合どのような効果が得られるのかを検証した。

実験の内容はかなりシンプルなものである。実験の参加者たちは「与論島のためになること」をし、それへの報酬として与論トークンを配るというものだ。ざっくりしているが、島の写真を撮影してタグと共にSNSへ投稿して宣伝したり、島の海岸に漂着してきたゴミを拾ったりと、島のためのことならなんでもOKというイメージ。

例えばゴミ拾いの場合、重要なのはどれほどのゴミを集めたのかという「成果」ではなく、どれだけの時間をゴミ拾いに割いてくれたのかという「寄与度」を軸に評価し、与論トークンを付与する。これはトークンエコノミーのみならず、現実の社会でも見られる問題だが、成果で評価してしまうとそれこそ自分でティッシュを丸めて無いゴミを作る、他人から奪う(ゴミ拾いではないと思うが)、といった不正やズルを排除するため。

観光客が積極的にゴミ拾いをする、という斬新なアイデアだが、皆こぞって楽しみながら与論トークンを稼いでいった。島のご協力頂いた店舗様方には経費分を円で前払いしており、参加者が得た与論トークンは実際に価値交換できるわけではないが、島の観光で価値交換したとみなした体で実験した。中でも最もよかったのは、島の文化触れる機会を与えたこと。島の伝統の染め物や編み物の体験や、島の人から与論島で昔に体験したことを聞くといったものは大人気であった。

特に面白いのが、島の人が島のことを知るきっかけにもなったこと。検証実験に参加してくれた島の人が普段行かないようなエリアに足を運んだり、島のことを語り合うといった交流などで、「与論島の良さをもう一度見つめ直すきっかけ」にもなってもらった。

このようにして、一週間かけて検証実験を行ったが、参加者も協力して頂いた島の人たちからも好評で、観光促進や環境保護のみならず、島の価値を再認識もできて大成功に収めた。

トークンエコノミーを導入することによって、日常の行動や世のためになるボランティアがエンターテイメント化した世界は、今よりももっと面白いのかも知れない。

今回使用したAPPについて

(リンク:https://apps.apple.com/jp/app/potal-%E4%B8%8E%E8%AB%96%E5%B3%B6edition/id1476778390

株式会社PHIについて

株式会社PHIとは、ブロックチェーンのR&D(リサーチ&ディベロップメント)を行う大阪のスタートアップ企業です。我々は今、働き方改革が行き着く先の「すべての仕事がプロジェクト化された世界」で、プロジェクトを円滑に遂行するためのガバナンスツールである「GUILD」の開発を進めています。

与論島でのトークンエコノミー仮説検証インタービューはこちら

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